2020年11月4日水曜日

“ギフト・オブ・クリスマス” スペシャルディナー エメラルド : エンパイアグリル

本日はエンパイアグリル。

こちらも店内BGMはクリスマスのボーカル曲。中央には「美女と野獣」っぽいバラにシャンパンのディスプレイ。

シルクロードガーデン同様に、エンパイアも例年ですと12月中旬からのみのワンランク上のメニューを11月から提供中。こちらはシルクロードガーデンと違って事前予約不要。

通常クリスマスディナーにはラムチョップの選択肢があるので、ちと悩みましたが今回はワンランク上のエメラルドのほうを。

いろいろインパクトが大きく、Twitterでの現地実況少な目。

アミューズブーシュ

小前菜3種盛り。

仔鳩のパテ

アプリコットのコンポートと共にバゲットに乗せて。

本鮪の漬けとカルローズ米

一見、お寿司風。山葵の代わりにホースラディッシュも使われてます。

カルローズ米はカリフォルニア米で、もちろんアメリカ産。カリフォルニアのローズ(薔薇)の意だそうです。ジャポニカ米の系統ではありますが、短粒種のジャポニカ米と違って中粒種。長粒種のタイ米、インディカ米よりは短いですが日本の米よりは長い。カリフォルニアの稲作の9割がたはこの品種のようで。

そのカルローズ米をパフみたいに軽く揚げてあり、お寿司と違ってサクっとした食感。回転寿司とかで、このスタイルを提供しても、面白いかもしれない。

ブロッコリーとハラペーニョのポタージュ

ハラペーニョは入っているそうですが、辛さは無し。

これ自体は通常のクリスマスディナーでも提供されます。ただし、驚愕の器で提供。

パン

バゲットと立方体のブリオッシュに変更。

ブリオッシュはバターとミルクを練り込んであり、ちょい甘め。

バゲットもライ麦とうるち米を使った、もっちり系。

鮑、毛蟹、赤座海老のアスピック ズブロッカ風味のキャヴィア 林檎とレッドカラントのチャツネ

スブロッカはポーランドのウオトカ。ウオトカ自身は味も香りもほぼ無いのですが、瓶にバイソングラスという薬草を入れて香りづけされたものです。桜餅みたいな香り。んで、そのズブロッカをテーブルでシュっシュと霧吹きして仕上げます。

アスピックは昨日のカンナのクリスマスランチにも出ましたが、フランス料理のゼリー寄せ、煮凝りです。カンナのは球状を半分にしてましたが、こちらのは棒状。カンナが肉なら、こちらは海産物。

アスピックに乗ってる緑のスライスはズッキーニ。そこに乗ってるのが林檎とレッドカラント(アカスグリ)のチャツネ。チャツネ自体はインドあたりのペースト状にしたソース、調味料。インドカレー屋さんとかでありますかね。それがヨーロッパに渡ると果物で作るジャム状のものになりました。

スモークした烏骨鶏の温泉卵と削り節 菊芋のピュレとフレッシュトリュフ

鰹節を削ったものみたいになってるので削り節ですが、これ、よくある鰹節や鯖節といった海産物ではなく、鶏節。鶏の胸肉を鰹節同様の製法で作ったもので、ここ数年注目されている食材。市販もされてます。

ジャガイモがナス科、 サツマイモがヒルガオ科、サトイモがサトイモ科なんですが、菊芋はキク科ヒマワリ属。はい。大きな夏の花のヒマワリの仲間です。土に埋まってる部分を食べるのは他のイモと同じなんですが、ジャガイモとかと違ってデンプンをほとんど含まないので、健康食品としても注目されてます。

スライスされたトリュフを乗せ、周辺の黒いのはトランペット茸。

「トリュフの香り」というと西洋料理では珍重されますが、「松茸のほうが香りは良くね?」と思うこともしばしば(漫画の「美味しんぼ」でもやってましたな)。ところが、これ、もの凄く強い香りがしてて、「あぁ、これがトリュフの香りか」と認識を新たに。

烏骨鶏の温泉卵は、これがまた卵黄の味が濃くて美味い。ご飯、欲しい。

赤ムツのライトブレイズ レモングラス香るアメリケーヌソース ソフトシェルクラブのスパイシーフリット

香り攻勢が続きます。アメリケーヌソースはオマール海老の殻も炒めたものですが、そこにレモングラスの精油を浮かせてます。ソースのところどころに浮いてるのがレモングラスの精油。

アカムツは日本海側でノドグロとも呼ばれる魚。ムツ科のムツとは違ってホタルジャコ科。異説もありますが、晩秋から冬が旬と美味い時期。通年で脂が乗ってるとも言う。蒸し煮して軟らかく仕上げてあります。

蟹のほうはソフトシェルクラブなのでバリバリと全部喰えます。アカムツの軟らかさと対照的な食感。

アカムツの下にはカリフラワーなどの野菜を押しつぶしたエクラゼとワイルドライス(黒い粒)。なお、ワイルドライスはライスとは名前がついてますし、イネ科ではありますが米ではなく、マコモダケの仲間、アメリカマコモの種。

このアカムツが脂身とろっとで、絶句するほど美味い。

キウイフルーツのスウィッチェル

スウィッチェルはアメリカでデトックスドリンクとして人気が出てきている飲み物。

リンゴ酢とか蜂蜜、おろし生姜とかで作るんですが、キウイフルーツのジュースで。酢と生姜の味がけっこう強め。

黒毛和牛テンダーロインのグリルとホホ肉のポーチ仕立て ジンファンデルソース ブラッドオレンジの香り

ジンファンデルソースはワインにも使われてる葡萄の品種ですね。このソースはテーブルで仕上げにテーブルでかけますが、香りがものすごい。

皿の赤いのはブラッドオレンジとベリーのソース。

付け合わせ野菜はホホ肉の下にホウレン草のソテー。菜の花と、白いのは芋だかゆり根かと思いましたが食感と味が違う。確認してみると白ニンジンとのこと。パースニップかルートパセリか。でも、調べてみるともともとニンジンというのは白かったらしい。今あるようなオレンジ色のニンジン(西洋ニンジン)は17世紀とか18世紀にオランダで品種改良されたものだとか。

キャラメルチョコレートムースとビターオレンジケーキ シャンパンソルベを添えて

でかい……

箱はチョコレートのシートで、これも食べられます。食えないのは飾りだけ。

ムースは6層仕立て。ブラッドオレンジのジュレやら生チョコにオレンジリキュール入れたのとか。上にはヘーゼルナッツ。

シャンパンソルベは、アルコール感の残ったさっぱりソルベ。


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